NorioTonosaki
@tonosaki_norio
昨年度読んで一番衝撃を受けた本。南アフリカのおばあちゃん達がサッカーチームを作って活躍する、というストーリーだが、ただのスポーツもののサクセスストーリーではなく、そこには南アフリカに根強く残るアパルトヘイトや女性差別、貧困と戦ってきた歴史との交錯がある。女性は晩年痴呆症になると魔女扱いされて殺されてしまうエピソードなどが衝撃。サッカーで健康になることは(実際に癌を克服して健康になった方の話もあり)、生きるための切実な手段でもああるが、それを克服していく中で差別と偏見を克服してそれを世界に広げていったストーリーが感動的。それはサッカーという万国共通のスポーツだからこそ成し得たのかもしれない。
本の冒頭にグラニーズたちの写真が掲載されているが、どれもとても楽しくて美しい。勝っても負けても試合後は皆で歌って踊って感謝の意を表すのだという。必読。