ミオReads "成瀬は天下を取りにいく" 2025年5月13日

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@hanamio03
2025年5月13日
成瀬は天下を取りにいく
初オーディオブック小説。聞き始めるまで「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」と混合していたことに気付く。野球で天下取るんやないのかい?!と思ったが取らんのよ。 強い口調の突飛な女子高生、というとめだかボックスを思い出すが、もっとリアリティある割と普通に変な女子高生なのがよかった。変なりに大津に根ざし、変ではあるけど普通に生きてる。200歳まで生きられたらいいね〜とは思いつつもまあ無理だろう、と思う。けれど折に触れて思い出す。そういう空気感がよかった。すごく普通のことで悩むのもいい。面と向かって嫌われるのも。そういう、小さな世界に生きてる成瀬が、世界へ一歩ずつ踏み出してゆく。世界があることを知っていく。明るい青春小説だった。 構成としても、短編集の要素が強くありつつも、最後にすべてがいやらしくなくほどよくまとまっていくのもいい。「仲直りできないと30年悩む」が効いてくるのが、わたしはすごく好きだった。18歳に30年は衝撃だよなぁ。 今回、読書にもう少し時間を割く方法はないか?と考えた結果、これまで遠ざけてきたオーディオブックを遂に試してみた。これが実にいい。洗面や身支度の最中、ちょこまかと動く家事の最中、そして結構時間を取られる運転の最中…と思った以上に聞き進められる。昔、小学生の時分に道徳の時間などに聞いたEテレのえほんの時間などを思い出す。傾聴、に集中できるのもいい。スマホを雑に触る時間も減った。AudibleのCMじゃないが、物語の続きを聞きたいから単純作業を率先してやるようになった。実にいい。しばらく続けてみたい。 オーディオブック初心者だからライトな作品がいいかな、と思って選んだのだが、作風もだが、朗読の技術がさすがなので他の作品でもよかったのかも。でも面白かったから2も聞きます。
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