JUMPEI AMANO "墓の建立と継承" 2025年5月13日

JUMPEI AMANO
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年5月13日
墓の建立と継承
墓の建立と継承
辻󠄀井敦大
ようやっと読み終わる。 最後はバウマンの「不死性(immortality)」の議論を批判的に検討しつつ、まとめ上げられていく。 〈かつては「家」を守り存続させることが、〈不死性の保証〉において最大の課題であった。しかし、「家」が解体された後においては、〈不死性の保証〉として重要なものは不明瞭となった。こうしなかで、「家」と結びついていた〈祭祀の永続性〉が残り続けていたことは、現代においては普遍的な不死性を希求し、新たな社会的連帯を生み出す人々の営みとして読み解けるのである。それゆえに、本書は、現代社会において社会的アクターとのかかわりのもとで、不死性を希求する人々の生の意味を描き出したのである。/[...]すなわち、本書が示したのは、後期近代において不死性が意味をなさなくなりつつあっても、それでもあらゆる社会的アクターを動員して、死者を忘れず記憶・記録し、個人化に抗い、社会を再編・存続させようとする人々の生の営みなのである。〉(247頁) そして最後の最後には、どうしてそのような〈死者の不死性を意識し、保証しようとする社会構想は、ある種の未来への責任を基礎づけるものとなるのだろう〉(250頁)という問いが提出される(バウマンとの関連でレヴィナスやヨナスも登場しつつ)。なかなか抽象度が高く骨太な結論だったけど、一冊通してみれば事例が豊かでだいぶ楽しめたら。借りてよかった。
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