
腹の名前
@otowa
2025年5月14日

読み終わった
生臭さと浪漫と人情、欧風の味わい。
※以下ネタバレ↓
この作品の吸血鬼には1日1ガロンの血液を摂取しなければいけない、というオリジナル(?)規制がかかっていて、そこまでして生き延びようとするのは人道的にタブーなものであるということをしっかり当事者が自覚している、生きづらく物悲しく残酷な後天的吸血鬼故のジレンマが描かれている
それが、主人公の苦肉の策の人喰い・レストランで提供されるメニューと通じているのが面白かった。
登場人物が肝心なことを隠したり、寡黙だったり口にする必要はないと黙り込む故にだいぶ翻弄されるけど、その点がこの小説独特の味なんだろうなーと思って任せることにすると、こちらも黙って楽しめた。
最後に希望があるところは良かったけど、〇〇して欲しかったなーと個人的には思う。