
読書猫
@bookcat
2025年5月13日

カルテット1
坂元裕二
読み終わった
(本文抜粋)
"「わたしたち、蟻とキリギリスのキリギリスじゃないですか。音楽で食べていきたいって言うけど、もう答え出てると思うんですよね。わたしたち、好きなことで生きていける人にはなれなかったんです。仕事にできなかった人は決めなきゃいけないと思うんです。趣味にするのか、それでもまだ夢にするのか。趣味に出来た蟻は幸せだけど、夢にしちゃったキリギリスは泥沼で。冬の間もご飯食べないといけないから、ベンジャミンさんは夢の沼に沈んだキリギリスだったから、嘘つくしかなかった。そしたらこっちだって、奪い取るしか無かったんじゃないですか?」"
"「何でボーダー着るのかな」
「ボーダー着ちゃ駄目なんですか?」
「絶対かぶるに決まってるじゃない。着る時、他にも誰か着てる人いるかもなあって普通考えません?」
「じゃ、ボーダーはいつ着ればいいんですか?」
「昨日ボーダー着てた人と会う時じゃないですか?」
「ちょっと条件厳しすぎません?」"
"「ごみを出さない人間はごみから見てもごみです。明日こそ出してください!」"
"「二十代の夢は男を輝かせるけど、三十代の夢はくすますだけや」"
"「注文に応えるのは一流の仕事、ベストを尽くすのは二流の仕事、我々のような三流は、明るく楽しく仕事すればいいの(と、笑う)」
「志のある三流は四流だからね(と、やれやれと)」"