
読書猫
@bookcat
2025年5月15日

女子をこじらせて
雨宮まみ
読み終わった
(本文抜粋)
”つまずいたら、素直に笑って「つまずいちゃいました」と言えばいいんです。たったそれだけのことが平気になるまで、ずいぶん長い時間がかかりました。“
”恋愛をするということは、汚い自分を引き受けることです。まったく汚いところのない恋愛なんて、ない。どこかに必ず汚い自分の影が現れる。“
”恥ずかしいとか、自分ごときがずうずうしいとか、それが何なんだと思いました。そんなことを言っていたらずっとこのままだし、このまま死んでしまう。グチと不満で埋め尽くされた人生を、ひんまがった顔で終えるしかない。自分は、まだ何も人生というものを生きていない。自分の思った通りに行動してちゃんと恥をかくこともせず、もしかしたら自分でもまだ知らない才能がどこかに眠っていて誰かがそれを見つけてくれるかもしれないなんて都合のいい夢みたいなことばかり考え、自分の生身の姿をどこかに置いて、まっすぐ力を試すことすらしていない。自分はまだ一度も世界に直接触れてはいないんだ、と思いました。“
”他者の視線はもういい。客観視するのはもういい。もうさんざんやったじゃないか。さんざんやって、上手くいったことがあったか? 結局、客観視している自分の意見と、内側から出てくる「これをやりたい」という欲望のバランスが取れなくて、いたずらに苦しんだだけじゃなかったか。"
"それは久しぶりに感じた「誰がどう思うかじゃなく、自分が本当にしたいこと」の気配でした。「本当にしたいこと」「やりたいことをやる」なんて、すごい才能のある人にしか許されていないことのように思っていましたが、べつに自分がやったっていいわけです。何か選択肢が目の前に現れたら、自分が楽しそうだと思うほうを取ろう、選択肢がなかったら自分がいいと思う方向に進もう。そう思って、今までそう思えなかった自分は異常だったと気づきました。“


