
せん
@sen_25
2025年2月5日

西洋菓子店プティ・フール
千早茜
読み終わった
疲れたり、ストレスが溜まると、暴飲暴食をしてしまう私。そんな自分に対しても、より自己嫌悪がつのって、ますますストレスがたまってしまう私。
この作品を読んで、もっと自分も、食べる食べ物も大事にしなきゃだと思った。
目のまえにあるのは文字だけなのに、千早さんの美しい文によって、目の前にキラキラしたスイーツがあるような、甘い香りが漂ってしまうような感覚になった🤍
また、スイーツにこめられている想いや、登場人物の心情と出てくるスイーツがマッチしている場面に心が揺さぶられた。
特に、女性パティシエの彼氏さんの心情が読んでいて苦しかった。「あの人のほうが、彼女の隣に見合っている」「なんで彼女は俺なんかといるんだろう」
自分が惨めになる気持ちや、日常に対して嫌気がさす気持ちとか、恋愛面ではないけれど自分と重なって苦しかった。そういうどろっとした気持ちがチョコレートみたいだと表現されている場面には、苦しさを感じながらも、文体の美しさに惚れ惚れした。