
陽|haru
@_haliving
2025年4月16日

「好き」の因数分解
最果タヒ
読み終わった
読書メモ
★★★★
ひとつの言葉に対する深堀りがすごい。深くて苦しいほど。
100ページなのに、2〜3の観点でひとつの事柄に対して深められているから、重みがある。
p56
でも「好き」だけは私が決めるものなのだ。私がいなければその「好き」は起こりえないのだ。
なんとなく、他人の好きという感情を前にすると私の「好き」はこれでよいのかと自信がなくなってしまう。
確かに好きなどに理由なんてない。それぞれで少しずつ「好き」の温度感が違うのもよい。
「なんとなく好き」も「とてつもなく好き」も優劣なんてなくて、どちらも尊い「好き」という感情でいいんだって思えた。
共感を求めるのではなく、ただ自分の好きを連ねているという視点がすごいし、惹かれる。
本を読む中で、時々「結局どういう感情なんだ…??」と何度も文章を行き来することもあるけれど、その整いすぎていない感情こそ、まっすぐなのだと思った。
「世間の声ではなく、自分の声を聞く」という感じがした。
あと表紙が可愛い。
2025/2/16〜4/16




