
ハム
@unia
2025年5月16日

朝と夕
ヨン・フォッセ,
伊達朱実
読み終わった
リスペクトルの「水の流れ」を読み終えた次に読了したのがこの「朝と夕」だったことに不思議な巡り合わせを感じる。
ともに「生」に対するまなざしがある作品でありつつも、顕微鏡と望遠鏡のような違いを持っている。
ただ、言葉で表せないものを大事に捉えている点、言葉を司る本という媒体でそれらが為されているところがなにより印象的。
どこまでも静かな物語で、北欧の雰囲気とも相まって自然の機微が感じられる。
人間の一生とは大きな視点で見ればささやかで静かなものなんだろうなと心に深い余韻を響かせてくれる素晴らしい作品でした。
静寂とコーヒーが合う一冊。




