朝と夕

37件の記録
- ハム@unia2025年5月16日読み終わったリスペクトルの「水の流れ」を読み終えた次に読了したのがこの「朝と夕」だったことに不思議な巡り合わせを感じる。 ともに「生」に対するまなざしがある作品でありつつも、顕微鏡と望遠鏡のような違いを持っている。 ただ、言葉で表せないものを大事に捉えている点、言葉を司る本という媒体でそれらが為されているところがなにより印象的。 どこまでも静かな物語で、北欧の雰囲気とも相まって自然の機微が感じられる。 人間の一生とは大きな視点で見ればささやかで静かなものなんだろうなと心に深い余韻を響かせてくれる素晴らしい作品でした。 静寂とコーヒーが合う一冊。
- 緋色@hiiro_kyoju2025年4月24日読み終わった@ 電車装丁に一目惚れして購入 感想が難しい。一人の男の生と死の1日のお話。 独特の文体で最初は慣れなかったけれど、慣れるとつらつら読めた。 ヨハネスの生きた街の風景が穏やかに浮かび上がる。 眠るように逝きたい
- Suzuki@finto__2025年3月15日読み終わった★★★★☆ 「でも魂は?魂は苦しみを感じるのかそこでは、とヨハネスは言った そこには俺とかお前とかの区別もないんだ、とペーテルが言った いいところか、とヨハネスは言った いいも悪いもない、ただ広くて静かで少しだけ揺れている、そして明るい、あえて言葉にすればだ、さほど意味がない言葉だけどな、とペーテルが言った、」p137
- fuyunowaqs@paajiiym2025年3月7日再読🌟人はいつでも、誰でも、第一部と第二部のあいだを生きている。作品全体から、長く厳しい冬と地続きの微細な春のかけらが随所に感じられた。船に乗ろうとするヨハネスにペーテルが手を貸して励ます場面は、万感胸に迫るものがある。静かで馴れ馴れしくて物悲しい。 この本はとりわけ装幀が見事で気に入っている。サラサラでざらざらのミニッツGA、タイトルや扉のフォントもピクトグラムのようで楽しいし、背文字まで繊細な箔押し。ノルウェーの画家ニコライ・アストルプによる装画も詩的で美しく、深緑色のつややかなスピン、カバーを外せば花布や見返しと似て落ち着いたトーンの特色インキの総柄。さすがアルビレオという1冊。おしゃれで嬉しくなる。 フォッセの散文作品をもっと読みたい。とくに "Bly og vatn", "Prosa frå ein oppvekst", "Septologien", "Kvitleik" の邦訳をお願いします……
- chroju@chroju2024年10月16日気になる本棚系サービスでやりたかったことの一つが、どこでどういった経緯でその本を知ったのかとかのメモ書きなんだよな、ということで満を持して、「スゴ本」で見かけました。 https://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2024/10/post-dab0b4.html