朝と夕
89件の記録
日!@nichi_hi2026年4月10日読み終わった図書館でたまたま見かけて手に取った。出会いってこういうことだな。 読むこと自体は容易い文章だった。書いてあること以上に描かれること、を確かに感じる。 何度も同じ場所を辿る思考は私たちの普段の心の中のようだ。遠くからきて、遠くへいくこと。 アーナの足音の描写は、懐かしさとともに現実に切り込むような感情を伴っていた。 神さまのことはわからないけど、人間のしがらみの外側に触れられていて、安心感を覚えた。

ねむきち@ss04122026年3月18日読み終わった■ずっと前から気になってて、図書館でおすすめ本として置いてあったからヨシ!と手に取って見た。 最初は句点もなく鉤括弧もない文章にびっくりして、慣れるまで時間がかかったけど、だんだん心地よい文章になっていった。 ■ヨハネスが生まれる朝。出産にあたってのオーライの色んな感情の混ざった描写(「これから災いがくる」とか、「子どもかこんな暗黒の世界に生まれてくる…」みたいなことを言っている。これはキリスト教的なのかな?)、出産のの瞬間の描写がすごい。 (メモとして下に引用しておく) ■ヨハネスが亡くなった日。夕ってことよね。亡くなる日を描いているのに、それまでのいろんな人生のワンシーンがかわるがわるやってくる。彩度の低い映画を見ているような感覚だった。 亡くなった妻までもやってきた瞬間の「ヨハネスの全身を喜びが貫いた」には、こちらも嬉しくなった。それまでずっと亡くなった妻がいてくれたら…っていう描写が続いていたから。 ■出産シーンの引用 (写真から文章をコピペしたので間違いがあるかも) p10.すぐこの寒い世界に生まれ出ようとしている、母親のマルタが叫び、いきむ中、彼はひとりになろうとしている、マルタから離れ、他の誰とも離れ、ひとりになろうとしている、これからはずっとひとりだ、そしてすべてが終わる時、その時が来たら、彼は溶けて無になり、元いた場所に戻るのだ、無から無へ、それが生というものだ、人間も、動物も、鳥も、魚も、家も、桶もみんな同じだ、存在するすべてのものが等しくそうなのだ、とオーライは思った p14. ア そうそう サーサー ア サー くぐもった サー 声とやかましい音、圧力 エアエ この冷気、石を アア 擦り、削り、いったり ア きたり、腕が痛い、脚が痛い、どこも痛い、指を固く握り オー しめ、絶え間ない エ せせらぎの音 エアオア ひときわ大きなうめき声 エネアアエンアエア そう ア 遠くから光が差し込み、ここはどこか別の場所 アアもとあったものはもうない、泡がうずまき、音がして、みどり児はどこかへ投げ出され、両手の指を握り、すべてのなつかしいものは、もうここになく、古い緑の藻の海、古い水の家、輝く星がはるかに遠のき、また近づいてきて、すべておぼろな中から冴えざえと立ち現れ、星から来た柔らかなもの、地上からの冷たい線、内ではなく外から来たこの大きくて古い静寂、消えてしまう、消えるのはいつも同じもの、同時に別のもの、するどい叫びが、星のような叫びが、風に名前を与え、意味を与える、この呼吸、この安らかな息と、静かな静かなかな身じろぎ、柔らかく乾いた白い布、海から来たそれほど古くはない衣、暗くる家くもなく、乾いていて、ひどく静かで、手が伸びて、叫び声は不意に止み、んて柔らかい、あの暗くて赤いところみたいに、柔らかくて温くて、こんなにも自くて柔らかくて、唇と唇の温かな裂け目、引き締まって白く、あたり一面の静けさ、いい子、いい子、ああなんていい子、お前はいい子、かわいい子、こんなにかわいい坊やはいない、なんていい子だろう、この世で一番かわいい子、そう、いとしい坊や、そうともいい子だ、とうとう息子を授かったんだ、柔らかく濡れていて、この奇妙なほどの静寂と、オーオーオ白くてオこんなにもオ柔 らかくこんなにもオー 引き締まってよしよしオーオこんなにも白~、熱いほどで、こんなにも静かでオーオ名前はヨハネス、それしかない、

Sanae@sanaemizushima2026年2月18日読み終わった装丁も含めて宝物のような一冊。不思議な読書体験。 ミニマムだからこそ景色が思い描きやすく、人間がこの世に産まれて、そして死んでいくことを想う。シンプルに感動する作品だった。 わたしは「だれか、来る」より好きな作品。








yayano@yaya72026年2月11日読み終わった心が透明に澄み渡って浄化されていくような読後感。朝は生命のうまれるところ、夕は生命のとじるところ。赤ちゃんが産まれるときの声や音のたくさんの表現に、「オギャー」だけでなくそうそれ、と涙が出そうになる。走馬灯のような過去の追体験を通して、ヨハネスの人生が浮かび上がる。そして親友に連れられて、末っ子に看取られて、まただれかの朝がくる。



Moonflower@Moonflower02262026年1月31日読み始めた読み終わった【感想】 ノルウェーの寒村の、ある漁師の誕生と逝去、その当日を描いた一作。 中編程度の長さで、文体も簡素で簡潔な、余白と繰り返しの多いものなのに/それゆえにとても濃密な語りとなっており、読むにつれてじっくりと作品世界に身を沈めていくような感覚があった。この調子でもっとずっと読んでいたかった。 語られない余白こそが雄弁であるかのようで、そこは詩のように思えた。詩的な小説というよりむしろ、これは詩そのものではないのかと何度も思ったのだった。 通常の文学作品を油彩に喩えるなら、本作は水墨画と言える。そもそも筆致(文体)どころか画材(言葉/言語観)が違うのではないか。それくらい類例のない簡素な書き方で、コロンブスの卵のようでいておいそれと模倣できるものではない、フォッセの生理においてかたちを得た文体/作品かと思う。 また一方で、描写が克明なので映像化しやすいだろうなとも思った。実写映画はもちろんのこと、アニメ化したら面白くなりそう。

月と星@moon_star2025年12月2日読み終わった不思議な小説だった。 海外作品を読むときは、その国の歴史や宗教を知って読むと理解が深まると思っている この物語は 生を受けてから、無になるまでを淡々と描く 「そういうものだ」 不死ではないのだから、そうなのだが……。 無、になるのは怖い気がする 怖くない描き方だったのに、私は怖い。





miki@mikis2025年11月7日読み終わった幸せな最期とはこういうことをいうんだと思う。 ノルウェーの作家だからか読んでる間ずっと雪の日が浮かんだ。 寒い冬の朝、静かに読みたい一冊。 出会えてよかった一冊。









シロップ@sirop2025年7月21日買った読み終わった独立系書店で薦められて手に取った本。装丁がいいな〜くらいの気持ちで買ったんだけど、静かだけどぐるぐると回っていく文章を読んでると頭もぐるぐるしてきておもしろかった。キリスト教に詳しくないので、随所にあるらしいそういう意味は少しもわからないのだけど、うっすらとしたベールに包まれたような幻想のような世界を歩き回るのはいやじゃなかった。世界が続いていくのもよかった。
ハム@unia2025年5月16日読み終わったリスペクトルの「水の流れ」を読み終えた次に読了したのがこの「朝と夕」だったことに不思議な巡り合わせを感じる。 ともに「生」に対するまなざしがある作品でありつつも、顕微鏡と望遠鏡のような違いを持っている。 ただ、言葉で表せないものを大事に捉えている点、言葉を司る本という媒体でそれらが為されているところがなにより印象的。 どこまでも静かな物語で、北欧の雰囲気とも相まって自然の機微が感じられる。 人間の一生とは大きな視点で見ればささやかで静かなものなんだろうなと心に深い余韻を響かせてくれる素晴らしい作品でした。 静寂とコーヒーが合う一冊。






緋色@hiiro_kyoju2025年4月24日読み終わった@ 電車装丁に一目惚れして購入 感想が難しい。一人の男の生と死の1日のお話。 独特の文体で最初は慣れなかったけれど、慣れるとつらつら読めた。 ヨハネスの生きた街の風景が穏やかに浮かび上がる。 眠るように逝きたい



fuyunowaqs@paajiiym2025年3月7日再読🌟人はいつでも、誰でも、第一部と第二部のあいだを生きている。作品全体から、長く厳しい冬と地続きの微細な春のかけらが随所に感じられた。船に乗ろうとするヨハネスにペーテルが手を貸して励ます場面は、万感胸に迫るものがある。静かで馴れ馴れしくて物悲しい。 この本はとりわけ装幀が見事で気に入っている。サラサラでざらざらのミニッツGA、タイトルや扉のフォントもピクトグラムのようで楽しいし、背文字まで繊細な箔押し。ノルウェーの画家ニコライ・アストルプによる装画も詩的で美しく、深緑色のつややかなスピン、カバーを外せば花布や見返しと似て落ち着いたトーンの特色インキの総柄。さすがアルビレオという1冊。おしゃれで嬉しくなる。 フォッセの散文作品をもっと読みたい。とくに "Bly og vatn", "Prosa frå ein oppvekst", "Septologien", "Kvitleik" の邦訳をお願いします……
chroju@chroju2024年10月16日気になる本棚系サービスでやりたかったことの一つが、どこでどういった経緯でその本を知ったのかとかのメモ書きなんだよな、ということで満を持して、「スゴ本」で見かけました。 https://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2024/10/post-dab0b4.html



















































































