辻井凌 "恋愛の哲学" 2025年5月19日

辻井凌
辻井凌
@nega9_clecle
2025年5月19日
恋愛の哲学
恋愛の哲学
戸谷洋志
哲学は、自分がかかえる得体の知れない感情に違う面から光を当てる力を持つ。7人の賢者の言葉により、恋愛は相対化され、より多面的な姿を見せてくれる。著者の狙いが見事果たされた本だ。  説明がつかず居心地の悪い感情がわいたとき、きっとこの本を再び開くだろう。恋愛を切り口にした哲学者ガイドにもなっている。僕が気になったのは、サルトル、ポーヴォワール、レヴィナスだ。現代に近い哲学者の話は、思想全体が今を生きる自分に寄りそい、共感できるものである。  「はじめに」と「おわりに」で著者が恋愛を炎にたとえている。この文がまたいい。炎を果たす役割の表現が詩的であり、哲学を炎を扱う道具ととらえて恋愛の多様性を示す。真似したい! https://note.com/nega9clecle/n/n7dee2eaafff0
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