K.K. "一次元の挿し木" 2025年5月20日

K.K.
@honnranu
2025年5月20日
一次元の挿し木
一次元の挿し木
松下龍之介
本書で一番強く印象に残った部分 冒頭で「こんな辺鄙な場所で、これだけたくさん(ざっと八百人)の死体が発見されるって、どう考えてもおかしくないですか?」「現在においても、骸たちの死の原因は明らかにされていない」という"謎"で始まってるのに、ループクンド湖については全く深掘りする事なく、その湖から発見された人骨と妹のDNA型が一致すると言うエレガントさにおいて見劣りする"謎"で全体を牽引するんだ……みたいな読後感 どう考えても"八百人の場違いな死体"の方が魅力的な"謎"として機能するのに。と思ってしまったけれど、これは清涼院流水や舞城王太郎の読み過ぎか 繰り返しになってしまうけれど、解決が読者でも予想出来る範囲に収まっているのが、ミステリー的に評価する時の失点が最も大きい
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