
仲野
@mtmtroom
2025年3月6日

spring
恩田陸
読み終わった
読書から遠ざかっていた日々を取り戻してくれた、わたしの運命の小説。
バレエの知識はなかったけれど、美しい音楽が聞こえた。舞台の上で踊っている彼らが見えた。しなやかな指、艶やかな視線、繊細な唇。
息を飲む美しさを何度も何度も体験して、そのたびに涙ぐんでしまったり。苦しいくらいの心地よさを手放したくなくて、読み終えてしまうのがもったいないと寂しくなったり。何色にも染まらない真っ白な本から、溢れんばかりの輝く色を贈ってもらいました。
美しくて、生々しくて、泥臭い人々。たくさんの感情を抱えながら、自分たちが魅力された美を表現しながら生きていく。この物語が読書との再会で本当によかった。大好きな作品です。




