
Ayako
@aya_rb
2025年5月20日

傷を愛せるか 増補新版
宮地尚子
読み始めた
@ アール座読書館
初めて行ったアール座読書館の2番テーブルでこの本を読んでいたら、机の上に誰かの書きかけの日記を見つけた。
余白にさまざまな人がお返事のように思いを綴っていて、それぞれの傷や痛みの記録でもあるそれを、しばらくの間読み耽ってしまう。
きっと若い人たちなのだろうと思いつつ、歳を重ねたとて傷つくことも痛みを感じることもあることも知っている。でも、若いときに受ける傷の痛さとその後に与える影響のこともわかるから、その文章ひとつひとつに、そっと手を差し伸べたい気持ちにもなる。
わたしも傷や痛みを手当てしながら無事に中年になって、変わらず受けるちいさな傷や痛みはあるけれどもそれにつける薬のようなものもたくさん手に入れている。
傷を癒すには自分と他者の両方が必要で、この本もそのことを書いているように思うから、どうかこの記録を記した彼らに、これを読んでいる他者の存在が内在化されますように。