ヨル "金閣寺" 2025年5月20日

ヨル
ヨル
@yoru_no_hon
2025年5月20日
金閣寺
金閣寺
三島由紀夫
「五月の夕方など、学校からかえって、叔父の家の二階の勉強部屋から、むこうの小山を見る。若葉の山腹が西日を受けて、野の只中に、金屛風を建てたように見える。それを見ると私は、金閣を想像した。」(p5~6より引用) 「吃りは、いうまでもなく、私と外界とのあいだに一つの障碍を置いた。最初の音がうまく出ない。その最初の音が、私の内界と外界との間の扉の鍵のようなものであるのに、鍵がうまくあいたためしがない。一般の人は、自由に言葉をあやつることによって、内界と外界との間の戸をあけっぱなしにして、風とおしをよくしておくことができるのに、私にはそれがどうしてもできない。鍵が錆びついてしまっているのである。」(p7より引用) ちょうど五月に読みはじめている。「若葉の山腹が西日を受けて、野の只中に、金屛風を建てたように見える。」や「その最初の音が、私の内界と外界との間の扉の鍵のようなものであるのに、鍵がうまくあいたためしがない。」など、文章の美しさや比喩表現にぐんっと引き込まれる。わたし三島由紀夫けっこうすきかも!!となっている。まだまだ序盤。
金閣寺
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved