
ゆい奈
@tu1_book
2025年5月23日

センス・オブ・ワンダー
レイチェル・カーソン,
上遠恵子
読み終わった
@ 自宅
子どもの視点はおもしろい。散歩へ出かけると、子はしきりに指をさし、「これ、これ」とわたしがおなじものをみるまで言いつづける。なのでわたしもしゃがんでみる。ちいさなアリが一匹。どこにいくのだろうね。ほんの数歩すすみ、再びしゃがみ、指をさす。てんとう虫が一匹。しきりに「てんてんてんてん」という子。絵本で読んだものね。水の音が聞こえては側溝をのぞき、飛行機の音が聞こえれば何度だって空をみる。きょうは雲がかかっていて飛行機がみえないね。子がはじめて月をみつけた日のことを思い出す。あれがお月様だよと子にいいながら涙がでそうになった。こんな美しい日々を、愛おしい日々を、いつまでも覚えていたい。わたしたちは忘れてしまう生き物だけど、忘れたくないと思える日々の真ん中で生きている。
p69『地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力をたもちつづけることができるでしょう。鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘がかくされています。自然がくりかえすリフレインーー夜の次に朝がきて、冬が去れば春になるという確かさーーのなかには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがあるのです。』










