はぐらうり "別れを告げない" 2025年5月23日

別れを告げない
別れを告げない
ハン・ガン,
斎藤真理子
先に解説を読んだほうが良い、とどこかで聞いたので解説から。すでに凄惨。簡単に感想を書けない本を読んでしまった。 まず、自分は隣国であるはずの韓国の歴史、とくに自分が生まれる前のことを知らない。これだけ凄惨な歴史も、しばらく隠されていたとはいえ、知らない。 いま観光地となっている地域、例えば沖縄の島々にしても、手付かず(だったり、急に開発されてリゾートになっていたりする)のところは、何かあったところなのは、考えればわかる。済州島も、同様。 史実に基づいている小説だが、全編をとおして観念的でもある。韓国を知らない自分にとっては、理解の及ばない部分も多くあった。それでも、描かれているところはわかる。 ノーベル賞は平和賞でなくとも、どことなくpeace的な人に送られている印象がある。だからハンガン氏であり、ボブディラン氏なのだと思う。日本の作家はあまりpeace的な人が多くないのかも。カズオ氏を読んでないのでわからないけどね。
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