
ハム
@unia
2025年5月26日

波紋と螺旋とフィボナッチ
近藤滋
読み終わった
本筋とは逸れるけど、チューリングの死因についてのコラムがすごく印象に残った。
リンゴを齧って死んだとされていて、自殺や事故死と考えられてるなかその齧ったリンゴが犯人を示すメッセージになっている。
都市伝説めいたこじつけとも取れるけど世紀の天才の人生を思うにまんざらでもないような。
本編ももちろん楽しめた。一見すると難しそうなものの、チューリング波をベースに生物に関わる不思議に切り込んでいく語り口が軽快で、自然や生物の神秘をパターンに落とし込む面白さがある。
〈網羅的なデータはあふれているが、たくさんデータがあることと、意味を見いだすことはイコールではない。〉
何事も目の付け所。
著者の研究を振り返るくだりはそれだけで一冊できそうなくらい示唆に富むものだった。






