
海老塩
@ebi_salt
2025年5月26日

遠慮深いうたた寝
小川洋子
読んでる
読書日記
まず、装丁がいい。この陶器のような、優しい白さ。
一編一編は短く、読みやすいのに、中身がぎゅっと詰まっていて、ほう...といった気持ちになる。
彼女のように日常の出来事を感じ取る事ができたなら、と思う。
あたたかく、淡く、そして現実。
同じく小川洋子さん著の「物語の役割」を読んだ時にも思ったけれど、ホロコースト文学に影響を受けているのか、ちらほらとそういった記述が出てくる。
けれど決して重苦しい言葉では書かれていなくて、小川洋子さんの中で、これはこういった風に血肉になっており、物語になっているのだと感じられる。

