"アルジャーノンに花束を新版" 2025年5月27日

霜
@__frostnit
2025年5月27日
アルジャーノンに花束を新版
アルジャーノンに花束を新版
ダニエル・キイス,
小尾芙佐
アルジャーノンの墓に花を供え続けるということは、チャーリイ彼自身に、花をやり続けることでもあるのかなと思った。読んでよかった、たぶん一気に読んだからいろんなことを取りこぼしている気がする、また読みたい何度でも読みたい。実際に行うことのできる手術ではないだろうけど、(マウスに施すこともできないのかもなとも思った) もしこんなことがおきたらやっぱりチャーリイと同じような道をたどるんだろうと思った。最後、退行していくからこそのお話であって、だからこそ「アルジャーノンに花束を」であると感じた。退行しないのならアルジャーノンはこんな形で亡くならないはずだし、題名に込められた意味がすっかり変わってしまうから。ずっと知能指数の高いままハッピーエンドを迎えていたらこんなに印象が良くて残る話にはならなかっただろうな。パン屋の仲間(?)はなにを思ったんだろうな、憐れみの目で見たりしていたのかな、それとも元に戻ってくれて安心したのかな、わからない、チャーリイのもつやわらかさによって良い(?)反応を返していたのかもしれない、、。ずっと、手術前からも、退行が始まってからも、ひとりの人間であったこと。繰り返し、読めてよかった。
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