
yayano
@yaya7
2025年5月28日

物語じゃないただの傷
大前粟生
読み終わった
ただの傷を語る場面はやっぱり痛くて、日常でもなんでもないある出来事で、その傷に物語をつけたくなくて否定してしまおうと蓋をしてきたことが、男性にもあるのだなと思えたし、男性のキャラクターが「あれは被害だったのか?」という葛藤をこういうふうに語ることで巷のジェンダー論に広がりがうまれるような気がした。
小説としてはもっと愛染の言論や行動などを描いてキャラクターに深みを持たせてほしかったし、セリフで展開しまくるのでそりゃ主人公もずっと混乱してしまうよな、と思う。でも書きたいことは伝わってきたし、いい小説を読めたと満足を感じる。
