橋本吉央 "職場で傷つく" 2025年5月28日

橋本吉央
橋本吉央
@yoshichiha
2025年5月28日
職場で傷つく
職場で傷つく
勅使川原真衣
「傷つき」という言葉にモヤつきがある。 著者はそれを、職場で役割の関係性がうまくいっていない時に生まれるものだと言うことを言っていてそれはそうだと思うのだけれど、一方で「ハラスメントされました!傷つきました!」と言う逆パワハラのようなケースも社会にはある。 なので「傷つくということを認めるところから始める」は、大事だと思いつつも、能天気には首肯できない、という感じがする。 「傷つく」という概念はかなり幅が広いので、個人的ないざこざみたいなものまで一緒くたにされてしまうのではないか、という懸念も自分にはあるように感じる。もう少し違う概念を使った方がいいのではないか?という気もするのだが、一方で、幅の広い概念・感情だからこそ考えるきっかけになるという視点もある。悩ましい。 そしてそういうモヤモヤをChatGPTに投げてみたら、「そんなモヤモヤから対話を始めるのが組織開発なんじゃない?良い疑問だね」的にジェントルに受け止められるなどした。うむ。すっきりはしないが良いテーマということかな。 もう一つポイントである、能力主義の限界という課題はおっしゃる通りだと思うし、私たちはどう学んでいるのかであるような、価値がその場で創発するという考え方がもっと広まるといいのだと思う。そういう考え方をメッセージとして伝えるということは大事だなと思った。 一方で、「傷ついたと言えない背景には能力主義がある」というのは、もちろん的外れではないものの、我田引水のようにも感じてしまった。ある程度ポジショントーク(悪い意味ではない。そういう考え方を大事にしているという意味で)として読むのが良いかなと自分は思った。
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