

橋本吉央
@yoshichiha
福島県に住んでおります。アラフォーです。アラフォーかあ。
本はまあまあ読むのですがプラクティカルなものばかりで、最近はもっと文学・哲学に触れたいなという気持ちです。
シェア型本屋の棚主もやっております。
- 2025年8月23日団地のふたり藤野千夜読み終わった50代の女性二人が主人公なわけだが、やはり現代的な50代で、かなり若い印象を受けた。年齢による心身への影響をうかがわせる描写がほとんど出てこない。サブカルのキーワードが年代を象徴する感じはあったかもしれないが、「歳をとっている」というよりは「自分とは違う世代だ」というくらい。 なので、30代でも、40代でも通じるようなキャラクター設定であるように思う。もちろん、30代であれば、これから結婚がありえるかとかそういう「未来への重荷」みたいなものがあるだろうから、そういう要素がない、というのは違いではあると思う。昔の50代と今の50代は違う、というネオテニー的なものを感じる。 二人の関係は、少しケンカをするくらいで、進んだり戻ったりということもほぼなく、本当に日常の近くに住む友達関係を近隣の人との関わり含め淡々と書いている。「ドラマチック」という意味では、人が変わることが物語の重要な要素なのかもしれないが、変わらない関係、多少揺らいでも戻ってくる日常を丁寧に描く意味も結構あるように思う。変わらなければいけない、と思いすぎなくても良いのかも、と思えるような。変わらずにいられることのありがたさ、でもある。
- 2025年8月22日風と共にゆとりぬ朝井リョウ読んでる忙しくてなかなか本を読む時間がとれない〜 な、中たまにKindleでちまちま読む。朝井リョウさんの「楽しいエッセイになるようがんばります!」的なサービス精神を感じる。
- 2025年8月17日
- 2025年8月15日
- 2025年8月15日
- 2025年8月15日ゾウのテウニスたまむらさちこ,トーン・テレヘン,長山さき読み終わったジャンルとしては児童書。でも大人が読んでも良いと思う。 なぜか人間の世界の中で暮らしているゾウのテウニスとお母さん。ゾウだから人間と比べてできることもあれば、全然できないこともある。普通になりたい、普通でいたいと思うけれどゾウであることがもう普通ではない。 友達は自然にゾウのテウニスを受け入れているという世界観が良いなと思うが、果たして大人になっても同じでいられるのか、実社会のマイノリティへの視線を考える。 普通とは何か、ということがテーマなのだと思うが、何か明確な答えが提示されるわけではない。自分がテウニスだったら?あるいはその友達だったら?という問いを頭の中に持って、時々考えることが大事なのかなと思う。
- 2025年8月13日
- 2025年8月13日バッドカンパニー深町秋生読み終わったヘルドッグスのような「情念」はなかったけれど、サクッと読めて楽しめる、休みの日に難しいことを考えずにちょっとだけアウトローな物語を読みたいな〜という時(そういうことがどれくらいあるかは、知らんけど)には良い。
- 2025年8月11日
- 2025年8月10日
- 2025年8月10日殺人犯はそこにいる清水潔読み終わった非常に緻密な取材、現場に足を運び続けることで、長い時間が経っていても改めて見えてくることがあるのだなということは実感される。 DNA鑑定によって犯人であるとされたが改めて鑑定し直すと誤りであった、ということがあるのはなかなかショッキング。 冤罪の可能性がありながら死刑執行された人もいたということだと思うので、個人的には死刑制度には反対だな、と思う。 死刑制度の問題点として冤罪の可能性がどうしてもあること、犯人自身の内に持つ病理みたいなものをちゃんと解明せず、社会にフィードバックができずに事件を終わらせてしまうこと、があるように思う。 影響力の大きな組織にくっつく「記者クラブ」が、その組織の「言い分」を報道する、と言うような構造の問題。「小さな声を聞け」というのはそこへのアンチテーゼ、というか本来の報道の基本なのだろう。
- 2025年8月8日ピダハンダニエル・L・エヴェレット,ダニエル・L.エヴェレット,屋代通子気になる読みたい
- 2025年8月8日
- 2025年8月7日ヤクザの子石井光太読み終わった「生まれくる子供に家庭を選ぶことはできない。その一方で、国や社会にはどんな子供をも不適切な環境から守る義務がある。」 支援を受けることを拒む家庭こそが、真に支援とつながりを必要としているのだということを、改めて強く感じられる本。 児童養護施設や、児童自立支援施設など、社会的養護の支援機関に、一定数反社会的組織を身内に持つ子どもたちがいるのだろうと想像すると、その運営の困難さが想像される。児童相談所なども、ヤクザの家庭には介入しづらい(拒まれる)のだろう。 ドラッグという身体的快楽と結びつきやすいところも、反社会組織や犯罪がなくならない、そして問題を複雑化させる原因なのだなということもまた、強く感じた。 親がヤクザ等で、子どもが困っているときに、祖父母が手を差し伸べるが、過剰に厳しく躾をしたり勉強させたりすることで逆に子どもが反発する、という事例がいくつかあった。やはり、子どもに必要なことは、まずその子どものありのままを受け入れるということなのだろう。
- 2025年8月6日ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか武井麻子読み終わった感情労働、共感疲労など、ケアワーク(特に医療職)に関わる仕事上の感情リスクについて学べる本。体系的というよりは、著者の臨床経験からひとつひとつ語るという感じではあるが、参考になった。 紹介される参考文献に気になる本がけっこうあって、いつか読みたいなということでAmazonのほしいものリストに入れたりした。
- 2025年8月6日
- 2025年8月6日
- 2025年8月3日
- 2025年8月3日ヤクザの子石井光太読んでる本屋で見つけて購入、読んでる。 石井光太さんのルポタージュは面白いのだが、これはまた壮絶… そして、児童養護施設や児童自立支援施設などで親が暴力団で家庭が崩壊した子どももいるのだろうな…というのが感じられ、施設の意義と運営の困難さに思いを馳せる…
- 2025年8月2日ラーメンと瞑想宇野常寛読み終わった『庭の話』の実践編!?という謳い文句もどこかでみた気がするが、確かに、食べ物だけに純粋に向き合いそれによって自分がどう変わるかという、庭の話の「事物に触れて変身してしまう」ことを扱っている感じ。 ラーメンは獣の世界、瞑想は神の世界と繋がる、そこを行き来するというコンセプトが好き。 純粋に宇野さんと友人Tさんのやりとりが面白い。クスクス笑ってしまう。 本書の最後では、二人が新しいステージに進んでいくという感じで締めくくられるが、この先どうなって行くのかはまた楽しみ。 「都市にはラーメンを食べて死ぬ自由があり、瞑想するための場所がある。」というコピーも秀逸だなと思うし好きだが、しかし一方で、その言葉の通りある程度の「都市」にしかないのだよな、という課題感もある。
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