
Matilde
@i_griega_2025
2025年4月13日

結論それなの、愛
一木けい
読み終わった
タイの駐在妻たちの恋愛模様を描いた小説。登場人物の誰ひとりとして共感できる人はいなかったけれど、小説が面白くなかったわけではない。私的結論は、「人間ヒマだとろくなことしない」につきるけど。
言葉は通じてもコミュニケーションがとれない夫より、言葉に多少の不自由を感じても心の通い合う他人にひかれる気持ちはわからないでもない。法的に、帯同妻は現地で働くことができない。そんな状況で夫が「オレが養ってやっている」意識を増幅させていく、その理屈も理解できなくはない。
でもねぇ…なんというか、生き方がせこい(笑)
ただ、なんとも言い難い妙な後味が残ったのは、駐在妻という存在にあこがれを持っていたからかもしれない。私も不可抗力で流れ着きたかったのよ、どこかに。「抱き上げてつれてって 時間ごと どこかへ運んでほしい」的な。
正直なところ、流されたい願望は今でもある。でも私の性格的に向いてないだろうなという自覚も、ある。一応ね。