Matilde "中動態の世界" 2025年4月29日

Matilde
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@i_griega_2025
2025年4月29日
中動態の世界
中動態の世界
國分功一郎
読み返そうと思っていたところ最近文庫化され、しかも補遺が追加されたとのことだったので文庫で読む直すことにした。哲学寄りの内容ではあるんだけど、私の興味は主に文法的な側面の方。  かつて言葉は「する」の能動態と「される」の受領態の対立ではなく、能動態と中動態の対立だったとのこと。  たとえば「惚れる」という動詞。これはむりやり「惚れさせられた」(受動態)わけでもなく、「惚れるぞ」(能動態)という意志で惚れたわけでもない。では「惚れる」の態って何?  スペイン語ではこの場合「再帰動詞」を使う。再帰的用法は中動態の働きの一種と言われると、いまは消えてしまった概念ではあるけれど、こんな風に残っているのかと興味深い。
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