
なこ
@nonbibiri75
2025年5月29日

赤い月の香り
千早茜
読み終わった
借りてきた
感想
続編? 姉妹編?
ううん、全然違う話を読んでるみたいな不思議な感覚だった。
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「透明な夜の香り」の続編に当たる…と言い切れない印象を持ちました。
朔、新城、源さん、洋館、香り。
構成要素は半分以上前と一緒なのに、話の語り手が男性か女性かでこんなにも違うのかと面白かったです。
今回洋館で働くのは、飲食店で朔にスカウトされた朝倉という男性。家政夫として雇われ、においは全て指定されて、客対応で守秘義務の中身を聞く羽目になったり、ハーブを使った料理を作ったり。前作の一香と同じはず、なんですけどねぇ🤔 前作ほどの〝丁寧な暮らし〟が見えなかったのは朝倉のキャラクターに拠るのかな。ハーブの料理描写が少なくて。朔や新城も「優しくしなくては」という気がなくて。うん、どことなくワイルドです。
ネタバレしますけど、この本に「一香」という文字は書かれています。…まぁね、読み始める時に私が一番気になったのは一香のことだったので笑。取りあえずは一香出ますよー!!
どういう登場かまでは伏せますね(当たり前)。なぜ朝倉がスカウトされたか、なぜ赤い月か、も読んでのお楽しみです😊
こういう本って「1冊目の方が良かった」って思いがちで、それは私の中で「優劣」あることが多いのですが、この2冊に関しては優劣がないです。好みの問題。で、本当に甲乙つけ難く良かったです。
洋館に出入りする客以外が増えて、小さく閉じ切っていた朔の人間関係が少しずつ広がったように感じるところが、アダルティな話の中にある清涼感かなと思います。
家族への推薦度★★☆☆☆
(すっごい名作なのに人に薦めにくい…)

