しお
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2025年5月31日

読み終わった
安楽死、尊厳死をめぐる議論はあまりに言葉の定義が雑である。だから議論が混乱している。
生命倫理学では以下の3つに考えるのが一般的。
1.積極的安楽死、医師が筋弛緩剤などを注入して死なせる。
2.医師幇助自殺、医師は致死薬を処方するが、それを飲むか飲まないか、いつ飲むかは患者に委ねられている
3.延命治療の手控えと中止、生命を維持するための治療的介入を行わないこと。
安楽死と尊厳死を一部でも認めると拡大して「死ぬべき命・生きるべき命」という選別が行われるようになってしまう、という主張が腑に落ちるところだった。以前母親に3番の「延命治療の手控えと中止」を選択する直面に接したら、延命治療はしないで、といわれたことがあり、考えておくねと答えた。それを考え直すことができたいい本だった。延命治療によって楽しく人生を送っている人もいる、そのことを自分は知らなかった。
