
凝
@mtmtroom
2025年5月31日

祝祭と予感
恩田陸
読み終わった
蜜蜂と遠雷を読み終えてすぐに購入したものの、あんなにも美しくて眩い物語の幕を下ろしてしまうのがひどくもったいなくて、さみしくて、ずっと本棚にしまっておいたままにしていた。
けれど、勇気を出して開いてみればあっという間にあの音楽へ溺れていき、わたしの蜜蜂と遠雷が終わりを迎えた。
スピンオフの作品でもやはり鮮やかな音楽が鳴り響いて、登場人物たちの音楽への愛が眩しくて、見えないはずの情景が脳裏に焼き付いている。
わたしは音楽の才能がからっきしであるから、彼らの向かう音楽の国の住民になりたいだなんて夢を抱くことすらないけれど、音楽の国を目指す人々の音はこれからも頁を捲って聞きに行くのだと思う。何度も何度も。この作品に出会えて本当によかった。

