
編集Lily
@edition_lily
2025年5月6日

読書について
小林秀雄,
小林秀雄(文芸評論家)
読み終わった
久しぶりに読み返した。このエッセイ集は秀雄にしては読みやすい本だと思う。
娘の国語の試験問題を見るとちっともわからない。「読んでみると、なるほど悪文である」と思ったその文章が自分の文章だったという自虐エッセイ(「国語という大河」)まで、なんなら収録されている。腕あるな、秀雄。
いいフレーズが多い。
趣味のよさとは何か?
〈常識人として恥しからぬ教養を得た上で、己れの気質というものがはじめて意味をもつので、己れの気質というものが意味をもった上で、はじめて趣味を解するという事がいえる
ーー「文章鑑賞の精神と方法」〉
何度も読むということ。
〈往年の烈しい知識欲や好奇心を想い描いてみると、それは、自分と書物との間に介在した余計なもののように感じられる。
ーー「読書の楽しみ」〉
考えるな、感じよ。
〈絵は、眼で見て楽しむものだ。音楽は、耳で聴いて感動するものだ。頭で解るとか解らないとかいうべき筋のものではありますまい。
ーー「美を求める心」〉
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