読書について

12件の記録
- 編集Lily@edition_lily2025年5月6日読み終わった 久しぶりに読み返した。このエッセイ集は秀雄にしては読みやすい本だと思う。 娘の国語の試験問題を見るとちっともわからない。「読んでみると、なるほど悪文である」と思ったその文章が自分の文章だったという自虐エッセイ(「国語という大河」)まで、なんなら収録されている。腕あるな、秀雄。 いいフレーズが多い。 趣味のよさとは何か? 〈常識人として恥しからぬ教養を得た上で、己れの気質というものがはじめて意味をもつので、己れの気質というものが意味をもった上で、はじめて趣味を解するという事がいえる ーー「文章鑑賞の精神と方法」〉 何度も読むということ。 〈往年の烈しい知識欲や好奇心を想い描いてみると、それは、自分と書物との間に介在した余計なもののように感じられる。 ーー「読書の楽しみ」〉 考えるな、感じよ。 〈絵は、眼で見て楽しむものだ。音楽は、耳で聴いて感動するものだ。頭で解るとか解らないとかいうべき筋のものではありますまい。 ーー「美を求める心」〉 #編集Lily #書肆Lily #りり子読書