
jyue
@jyue
2025年6月4日

地図と拳
小川哲
読み終わった
読書日記
5月某日(?)
同僚とばったり会う。コロナ禍でずっと会えていなかったお子さんがびっくりするくらい大きくなっていて、無我夢中でたくさんのことを話していた。話したいことがいっぱいあるんだろうな。
「未来が澄んだ声で話している。」小さい子が一生懸命話しているのを見るといつも思う。これからたくさんの分岐点を持った未来が待っているんだ、と。『地図と拳』ではたくさんの「未来」が死んでしまった。これからたくさんの未来が待っていた人たちが、読者のこちらが置いてけぼりにあうくらい、躊躇なく殺されていく。しかもこれが、物語のなかのはなしではなく、実際に会ったことだから信じられない。残されたものが未来を託されたといえば聞こえはいいが、自分で自分の未来を築きたかっただろうなと、苦しい気持ちになった。25時に読み終えたけれど、27時まで眠れなかった。








