
monami
@kiroku_library
2025年6月6日

われら
ザミャーチン,
川端香男里
読み始めた
@ 早稲田大学国際文学館 村上春樹ライブラリー
p.20 私は緑の壁で包まれない都会も、時間律法の、数字の聖衣で包まれていない生活も想像することはできない。
p.22 この国家は(人道的見地から)一人の人間を死に至らしめることを禁じていたのに、何百万人を半殺しにすることは禁じていなかった。
自由とは未開であり、半殺しであり、罪である世界。労働、食事、睡眠、散歩、生活の全ては時間律法により決められている。
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私は快適な不自由について考える。
この本では、ただ皆が同じ時間のリズムで生活を営むことが常識である。無論それでは、朝起きれなかったり夜眠れなかったりお腹が空かなかったり、従えないものは苦しむことになるので現実的ではない。
しかしどうだろう、自分の身体に最適な環境を技術によって差し出されることがあったら。時間の全てをロボットに管理されることが可能となったら。
私たちは甘んじてその規則を、「不自由」を受け入れることになるのだろうか。
そうなった時、私たちはこの世界の人々と同じように不自由を美しく感じ、自由を野蛮な古代のものとして捉えることになってしまうのだろうか。




