
絢藻
@ayamoayamo
2025年6月7日

ふったらどしゃぶり 完全版
一穂ミチ,
竹美家らら
読み終わった
恋人や想い人がいる二人の、報われない立ち位置のような、苦しい関係の描写がとにかく濃厚で。
導入時点でメイン二人の気持ちは確立されたものだったから、別々を向いているこの二人がどうやって出会って、どうやって今までの気持ちにケリをつけて、どうやって惹かれあっていくのか、すごく楽しみにしながら読み進めた。
特に、整の過去や和章への想い、整と和章の関係性が何だか切なくて。整には幸せになって欲しいと願ってやまない。
ふったらどしゃぶり、タイトルにちなんでか雨の描写が所々あって、それが全体の空気感になっていて、すごく良かった。
一穂ミチ先生の作品は初めて読んだけど、癖もなく文学じみた偏りもない綺麗な文章で、それでいてシンプルすぎることもなく、何の引っかかりもなく、とても読みやすかった。(わたしは難しい単語が出てくると辞書なしでは読めないので…)
