
サヤ
@sayaemon
2025年6月8日

博士の本棚
小川洋子
読み終わった
敬愛する作家にして、読書好きにとっての憧れでもある小川洋子の、本にまつわるエッセイ集や、あとがき寄稿文を収録した一冊。
物語、それを生み出す作家、彼らにまつわる物事。本を形作るあらゆる要素に、深い敬意と、誠実でひたむきなまなざしが注がれている。
『偏愛短編箱』、『陶酔短編箱』等のアンソロジーもそうだけれど、小川さんの書評は単なる作品紹介や解説の枠にとどまらない。物語の世界に思いを寄せ、丹念な言葉でそれを紡ぐ、どこか祈りにも似た静かな熱意が感じられる。
その祈りに、もっと深く身を浸してみたい。心震わせてみたい。
私もそう願って、本書で紹介されている作品をひとつずつ読み進めているところ。



