
jyue
@jyue
2025年6月9日

あの図書館の彼女たち
ジャネット・スケスリン・チャールズ,
高山祥子,
髙山祥子
読み終わった
読書日記
6月某日(日)
『オディールの棚を見るたびに、ちがった本が話しかけてくる。明るい色の文字で書かれた題名が魅力的に見える日もある。分厚い本が、読んでくれと迫ってくることもある。今日の午後は、エミリー・ディキンソンに名前を呼ばれた。ママは、その詩の一つが好きだった。』
最後のさいごまで、とてつもなく美しい本だった。ラストシーンがあまりにも素晴らしく恍惚とした気持ちになり、思わず頭のなかでラナ・デル・レイの「born to die」が流れ始めた。登場人物たちの側には、いつだって、必ず、本がある。昨晩あった嬉しいことを伝えるときには本の一節を用いたり、悲しい出来事が言葉に出来ないあいだはその感情を表すのに最も本を手渡した。平日に積もった煩わしさたちが、浄化されたような気分。さて、次はなにを読もう。









