
はるにれ
@Elms1130
2025年6月10日

喜べ、幸いなる魂よ
佐藤亜紀
読み終わった
読書メモ
再読した
熱心な読者だとはとても言えないのに、気がついたら佐藤亜紀さんの本が本棚に並んでいた。硬派な作品が何作もある中で、この小説の伸びやかな雰囲気が今の気分だ。
初めて読んだ時は、翻弄されるヤンが気になって仕方なかったが、今回はヤネケとベギン会にじっくり向き合った。女性に自由と自立を保障するシェルターでありながら、世俗から完全に離れた修道院ではない場所。少し時代がずれていて、場所もフランドルではなくオランダだが、画家マリア・シビラ・メーリアンもプロテスタント系のコミューンに入ることで、自由を得たのを連想してしまう。今の日本では、どんなところが女性たちのアジールになっているんだろう。



