
こここ
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2025年6月12日

ゼロから始めるジャック・ラカン
片岡一竹
読み終わった
向井雅明さんのラカン入門を読んでいたが、私には骨が折れすぎたので第3部の40頁を残したところまできて、片岡一竹さんの「ゼロから始めるジャック・ラカン」を読んだ。
「ゼロから〜」はわかりやすい!そういうことかと膝を打ってばかりの読書となった。
フロイトのエディプスコンプレックスは一般的に捉えられているような単純なものではなく、人間が世界に生み出され他者の中に投げ込まれた時に乗り越える過程であったのだというようなこと。
精神分析的に言えば人はみな神経症者で、健康というカテゴリがないというところ。
人間は本能を失った存在であるということ。それ故の苦しみ。死への欲動。
より良く生きたい=気持ち良く生きたい、気持ち良さは、人それぞれ。
実は隠された悍ましい欲望である場合もある。最近よく聞くシャーデンフロイデなどはそれかもしれないなと思った。
中途半端な自己啓発本等を読むよりよっぽど生き方の心構え的なものが与えられると思った。
順番的には逆だったのかも知れないが、ラカン理論の理解がちょっとでも進んだのは、先に松本卓也さん、向井雅明さんの〝ラカン的精神分析の概説書(片岡一竹さんの文献案内より)〝を、なんとか読み通した(向井さんのラカン入門はあと40頁残しいるが)成果かなと自負。
千葉雅也さんが言われていたように、「読書は何層にも塗り重ねていくもの、そうして理解が深まっていく」が実感できる。






