つたゐ "反乱は続いている" 2025年6月13日

つたゐ
つたゐ
@tutai_k
2025年6月13日
反乱は続いている
反乱は続いている
よこのなな,
エンマ・ヤンケ,
マリーア・ヨーンソン,
エリーカ・ソーレンソン,
シーリ・アンビョーンソン,
ファニー・アンビョーンソン
「世界一平等」の国、スウェーデンで、25年前に刊行された本。若い女性たちが、同世代・母・祖母世代に、「闘い」のことを聞きにいった本。フェミニズムという潮流はずっと世界と戦ってきたと思うけど、その「闘い」ってなんなんだろう?というところから出発する。どんな蓄積もそうだけど「歴史」として語られ、記録されていくものだけが「それ」なのか。「歴史」に名を残すものだけが「戦っていた」わけではないというのは、頭ではわかっているけど見過ごしがちで……。切実に望んでいたテーマの本なので、翻訳して紹介されたことがとてもうれしいなと思える本だった! わたしが一番印象に残ったのは、祖母世代の章。たとえば、「キッチンのシンクの高さ」を獲得することって、いまの価値観だとその闘いはものすごく男性主権社会への迎合として捉えられがちだけど、女性が家にいて快適な家庭を整え、優しく美しい「母・妻」として存在しているのが理想とされていた当時に、あらかじめしつらえられている「シンク」を、「自分の(身体の)ため」に、改造を要望するということがどれだけ大変で革新的な「闘い」だったのか、ということ。 そして、教員だった高齢女性による「権力を持てば女性だってそれを濫用する危険がある」という自戒と自制のことば。 母や祖母という世代は、「娘」世代が見ると、迎合してきた歩みに見えてしまうことがあるし、ともすれば専業主婦的なものを否定し、賃労働市場・資本主義市場で「男性と同じようにやっていくこと」が「同権である」と勘違いしてしまいそうになることもあるけど、母・祖母たちもたしかに闘ってきたし、迎合に見える行いが実は大きな一歩だったことや、権利を得ることと権力を得ることは全然別物なんだということ。わたしはもっと考えていきたいなあと思った。 スウェーデンで刊行されたのは25年前だそうですが、「体毛」についてこんな風に語ることって2025年の日本でできるかな?って思った。体毛、そこまで否定しないとだめなものですか?
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