
ハム
@unia
2025年6月13日

ドミトリーともきんす
高野文子
読み終わった
朝永振一郎、牧野富太郎、湯川秀樹、中谷宇吉郎が泊まるドミトリーの話で、彼らの科学者たる眼差しを垣間見ることができるかわいらしい読書案内。
最後の湯川秀樹の「詩と科学」に表されているように彼らのそれぞれが自然、世界に向き合う姿は詩人のそれと確かに同じで、そうした感受性が偉大な科学者を作るのかと思う。
一見遠く離れたものも繋がっているみたいな感覚は多々あって、というかそうしたことばかりなのかもしれない。
特に中谷宇吉郎の自然に対する畏敬の念がわかるエピソードが良くて、科学者ほど神を信じているなんてのもわかる気がする。
難しい科学に精通していなくても彼らの本を読みたくなる温かい作品でした。







