
創
@hajime_8
2025年6月13日
ブラックボックス
砂川文次
読み終わった
特に後半、読んでる間中ずっと緊張していた。
サクマと自分はバリエーションだという気がする。
台車が倒れるあの場面、光があって風が吹いた、というイメージが自分のなかで広がった。
サクマが壊れた台車を直す場面は「車」「円」的なのイメージが浮かぶ。まるでハムスターが回す滑車みたいに自転車を漕いでいたサクマがそこから落ちて/降りて少しずつ別の場所・地点へと繋がる螺旋に立っているようなイメージ。
「壊れた台車」と向き直ったサクマはメッセンジャーだったときの体験や知識と共にそれと向き合っていて、そうすることで自分の過去の意味を取りなおしていく場面だったんだと思う。
ちょうど高橋源一郎の『一億三千万人のための『歎異抄』』を読んでいたので、宇宙意志だ、と思った。
「ずっと遠くに行きたかった。今も行きたいと思っている。今いる場所は、自分が離れたかったところからとんでもなく遠いようにも、一歩も動いていないようにも見えた。」p73

