JUMPEI AMANO "境界なきフェミニズム" 2025年6月13日

JUMPEI AMANO
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年6月13日
境界なきフェミニズム
境界なきフェミニズム
チャンドラー・タルパデー・モーハンティー,
堀田碧
オードリー・ロードの詩の引用から始まるかっこいい第2章。「闘いの地図を描く」という章題もかっこいい。長めの論考。 〈言説的カテゴリーが政治闘争の中心課題であるのはたしかだが、そうした課題は日常生活の物質的な政治、とりわけ貧しい人々、歴史から抹殺された人々が生きるために営む日々の闘いに根ざし、それを反映したものでなければならない。〉(79頁) 〈アイデンティティの問題は非常に重要だが、自分とは何かといった個人主義的な考えから即政治的(あるいはフェミニスト的)主体が生まれると短絡してはならないのである。〉(111頁) 〈何よりもまず、抵抗はどんな支配形態であれ必ず生まれる。だが、それはつねに組織された運動とは限らない。抵抗は、支配的な物語の裂け目や不一致や沈黙のなかに存在し、記憶や記述のなかに密かに埋め込まれる。だから行為主体が形づくられるのは、第三世界女性のささやかな日常の実践と闘いのなかでなのだ。政治や運動は一貫したもので社会生活から生まれるとされるが、必要なのは社会生活そのものの再考である。〉(119頁)
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