
かめりあ
@cameria_7
2025年6月15日

おそろし 三島屋変調百物語事始
宮部みゆき
読み終わった
さすが宮部みゆき、という一言に尽きる。
時代小説としても、娯楽小説としても、奥行きがあり味わい深く、強く引き込まれた。
なにより文学的。
序盤のおちかと藤兵衛の微妙な距離感が繊細な筆致によって描かれていて、二人の心の揺れ動く様や緊張感に、こちらまで息を詰めた。
変わり百物語を語りに、色々な人たちがおちかの元へ訪れるが、最後の回収、締めくくり方も秀逸で大団円といったところも非常に好感が持てた。