
桃缶
@mel0co
2025年6月15日

仕事文脈 vol.26
仕事文脈編集部
読み終わった
@ 自宅
仕事文脈vol26読み終わった。
きっかけは藤岡拓太郎さんのエッセイが読みたくて買ったけど、全部の文章が面白かった。
特にニイマリコさんの推し活についてから始まる話が、自分にとっての坂本龍一と被った。坂本龍一はもう亡くなってしまったし、もうわたしがインタビューをすることなんてできないんだけど。でも坂本龍一の死後、坂本龍一公式インスタグラムが「龍一自身がそうしたように、ブライアン・イーノを支持する。」とブライアン・イーノを支持するポストをしていて、感動したことを思い出した。坂本龍一の遺した足跡を辿ったり、新しく明示されるたびに、または坂本美雨や空音央の、父親に対するリスペクトを感じる作品たちを見るたびに、いなくなってもそれが1番のファンサービスだし、推しててよかった!と思う。自分の言葉で表現したらすごく軽い言葉になってしまった笑
少し話が変わるが、最近YouTubeで悲惨な事故や事件のニュース動画を観ることが多い。そういったニュースで語り部として登場する被害者、被災者は、まとめてしまうと「自分には得はなくても、しんどいことを思い出して辛くても、自分のような体験をする人を減らしたい。」という旨のことを言う。メディアで取り上げることを許可した人たちだから、生存者バイアス的にそういったことを言えているのではないか、と思わないでもないが、その人たちの取り組みは立派で、社会的な人間たちの利他性をすごく体現していると思う。
「不安でも、私たち、できることをするしかないよね。」という台詞が「仕事文脈vol26」の90pからの小説「離乳」(著者兼桝綾さん)にある。主人公はすぐ「そんな気軽に、ほんとうにわかってるのかよ。」と思う。主人公の気持ちが痛いほどわかった。リベラルなアクティビストはいつも綺麗事を言っている。本当にわたしの苦しみをわかってるのかよ、と怒りを感じることもある。それでも、不安でも、綺麗事でも、わたしたちみんなで生き残るためには、自分にできることをなるべく声を上げて地道にやっていくしかないのだ。と思う。すぐ結果がでなくても、地味でも、自分に徳がなくても、一生のうちで望みが叶わなくても、とりあえず自分のやってることが何かの轍になっていると信じて励ましてやっていくしかないのだ。と最近思っている。
あと上記の話からは逸れるのだが、「幸せになる方法を知っている、ないのは資本だけだ」という、セックスワーカーのきなこもちさんのエッセイが、セックスワークがどうなっていくかという社会からのマクロな視点と、友人と連帯して幸せになる方法を知っているというミクロな視点を持っているバランス感覚がとても面白く、もっときなこもちさんのエッセイを読みたいし、セックスワークについてより知りたいと思った。最近そのこともあって広告で出てきて気になったセックスワークの漫画を読んでいるのだが、これってよくないな、ゆくゆくはちゃんと本で詳しく学ばなきゃとも思っている。読みたい本が多い。Xなんか見てる場合じゃない。

