
橋本吉央
@yoshichiha
2025年6月15日

グレート・ギャツビー
スコット・フィッツジェラルド,
フランシス・スコット・フィッツジェラルド,
Francis Scott Fitzgerald,
村上春樹
読み終わった
ギャツビーの登場時の笑顔の描写が非常に印象的だった。
愛した女性に対しての強烈な残存愛情、想い、そしてそれが「相手の家の向かいに豪奢な屋敷を持って毎晩凄まじいパーティをする」という形で表現される。しかし実際には「ただ一目あって話をしたい」というような慎ましい気持ちである、というギャップ。
一方で実際にあってから愛を取り戻した感覚を得ると、過去に愛し合っていた時と同じように、そしてそれから離れていた時間を全て取り返すように愛し合う、それが自分たちにはできるという強烈な信念のビビッドさ。
しかし多くの人間がそうであるように、「過去に戻る」ことはできない。そういう現実を突きつけられ、しかし自分の信念を曲げない。そうしているうちに、事故を起こし、その中であっさりと殺されてしまう。そして愛した人は、夫と共に旅に出ており、自分を顧みてはいない。そんな儚さ。
おもしろかった。

