
sato
@sato_sa
2025年6月17日

読み終わった
キミコさんのように文章を書けたら、日々の本当になんでもないことも可笑しく残っていくんだなと思った。
そうそう、あるある、私もきっとこう思うな〜と、クスクス笑いながらたくさん共感できるのは、面白い物の見方と、それを過不足なく、適切な言葉で表現できる力があるからこそだなと。
父が亡くなり、墓を買うことになり、でも一向に話が進まず、父の仕事場の整理も進まず、コロナ禍となり、猫が来て、冬が来て、一年たち、、、
その日々の生活に起こるアレコレが、脱力感ある文章で綴られていて笑ってしまうんだけど、時々ふっと胸にこみあげるようなところもあって忙しい。
病気だった友人が亡くなった報せが届いた時の日記。
「長く闘病していたので、いずれはこんな日が来ると思っていたのかというと、そんなことは全然なく、ではいつか完治して百歳まで生きると信じていたかというと、そういうことでもない。ただ彼女は彼女のままで、ずっとそこにいる気がしたのだ。」
当たり前のようにさらりと書かれていたけど深く納得した。誰かの死に対峙する時、余命が知らされてるとかじゃなければ、いつもこういう気持ちになるのではないかなと思った。
本編で全然進まなかったのにエピローグとあとがきのスピード感がすごくて笑ってしまった。
墓石屋3社の営業スタイルの話がめちゃくちゃ面白かった。
