
にくみ
@2k3k2
2025年6月17日

伊根の龍神
島田荘司
読み終わった
島田先生が作中に書かれる石岡くんと御手洗さん以外のキャラクターの人生の彩度が好きで、今回も3章を丸っと使ってえがかれた南吉の人生が物語に体温を与えてくれた気がする。生まれと育ち、そこから導き出される生き方。けれどそのなかで出会う仕組まれたものではない優しさや愛情、そういうものに触れ、選んでゆくことで洗脳という呪縛から徐々に脱却してゆく。終わりには人間としての人生があったと思うと救いだった。あとこれは御手洗シリーズの御手洗と石岡コンビ好きの感想ですが、ラスト20ページで助けてって叫びました。
帰ってくる???????
それはあまりにも待ち望んだ未来でもしそれが叶うなら私が生きているうちに見届けたいです。次のお話も心より楽しみにしています。
しかし今回、過去作を彷彿とさせる描写があったり、レイラが石岡くんを連れ去るところの派手さはレオナを彷彿とさせたりと、御手洗シリーズ読者へのご褒美みたいなお話でしたね。嬉しい。