
ばるーん
@ballo____on
2025年6月18日

ほんのこども
町屋良平
読み始めた
読んでる
読み終わった
まだ読んでる
かつて読んだ
最近連載前の読切の短編として群像に掲載された『ほんのこども』を読んで、本書をまた読み返し始めた。読み比べると長編への舵を切るタイミングというか、情報の広げ方が印象深い。
小学生の頃転校した仲良くなりきれなかった子に思い馳せる誰にでもあるベタな皮膚感覚が、立ち上がって痛いほど痒くなる。
ぼくの場合のかれは、何故かぼくのことを常にフルネームで読んだ。かつて読み書きに嫌悪感すらあったぼくは、今読み書きするようになってしまって過去を反省と捏造、そんな自分を茶化して冷笑しかしておらず大変みっともない。そのせいかしらエッセイを読むことはきついし、日記なんかもってのほかで、何も続かない。エッセイブームの波に上手く乗れない!これは深刻で、すべて小説のように読んでしまうし書く。
実際かれが図書館に通っていたかはよく知らないが、ぼくが唯一行った、当時一回限りの図書館訪問でかれと会って、特に話すこともなかった。そこで話さなかったから、かれと友達になりたいぼくの現在があるー!ぼくの暴力がある。
ぼくのなかでこの作品は、というか町屋さんがぼくのなかのかれとパラレルになってる。実生活で傷つく(傷つける)たびにに読み返している本書をもっとわかりたいし、町屋良平をわかりたい。『生活』を読み始める前にもう一回読む。もっとよくわからなくなるために読む。

