冷やしトマト "アイの物語 (角川文庫)" 2025年6月18日

アイの物語 (角川文庫)
《語り部》の彼女は《候補者》を探す。矛盾を孕むヒトが作り出したアンドロイドは論理で動く。物語にはヒトを傷つけずに変える力がある。それは彼らにとって理想のコミュニケーションだった。フィクションから生まれた彼らはそれを誇りに思い, 平和の旗を掲げ続ける。
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@tomato_hiehie
7編収録の短編集であり, 1つの長編でもある。各短編は独立していながらも連続性がある。読者は《語り部》であるアイビスの思惑に乗せられながらも, ページをめくらざるを得ない。明確に作為的な構成だ。それでも不快には感じることはない。物語の可能性を感じるを素晴らしく作品だった。
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『詩音が来た日』は介護ロボットSFという点で『烙印の名はヒト』を連想した。テーマは似てるけど, ヒトとロボットの境界の描き方は少し異なる。介護現場がグラデーション的な死の前線であり, だからこそ論理と倫理のパラドックスが発生するという指摘は説得力があった。
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