r "世界99 上" 2025年6月19日

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@teihakutou
2025年6月19日
世界99 上
世界99 上
村田沙耶香
今月の「100分de名著」は『侍女の物語』と『誓願』が取り上げられているけど、その中で、アトウッドが“予言する作家”と言われることについて、「予言しているのではなく、現実を描いたらこうなった」というような発言が紹介されていたのを思い出した。これも、現実をしっかり見つめて書いたらこうなった、という作品な気がする。 複数の世界を生きている人がその隙間から地の自分を覗かせたり、メインで所属する世界とは異なる世界へも行き来するようになったりと、複数の世界のぱきっとした境界がじわじわと曖昧になってきたところに、どの世界の人にも打撃を与える大ニュースが飛び込んで崩壊する、という上巻終盤の怒涛の展開、一気に読めてうれしかった。
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