
nogi
@mitsu_read
2025年6月22日

ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集
斉藤倫,
高野文子
読み終わった
@ 紙片(しへん)
紙片で買って6年くらい積んでいたのを思い立って読んだ。
むかしから詩がすきで、でもそれを言語化するのがいつも難しく思っていて、そんな自分のなかのもやもやがやさしくときほぐされていった。
ぼくときみの関係も、会話も含めて、とてもやわらかくするどい、詩の本だった。
p48
「そういう、ことばに、ならないものが、詩なんだよ」
「でもさあ、これ、ことばだよね。ぜんぶ」
きみは、いった。「ことばにならないものが、ことばになってるの?」
「ただしくいうと、ことばになってるんじゃなくて、ことばにしようとした、あと、なんだ」
ぼくは、いった。「ひとは、ことばをつくって、こころを、あらわそうとした。それでも、あらわせないものが、詩になった」
p59
「それぞれのことばには、それぞれの、ひびきやリズムがある。あたまのなかで、ぱっともじにおきかえて、いみにしてしまうから、きこえなくなるんだよ」


